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自転車駐車場サイクルステーションとりで(CST)(以下、CST)は、歩行者デッキを通じて取手駅と直結し、まちを活性化するハイブリッド式自転車駐車場(駐輪場)で、収容台数は機械式駐輪456台、自走式駐輪417台(うち原動機付自転車80台)の合計873台です。
CSTを利用されたいかたは、「取手市営自転車駐車場」をご覧ください。
CSTは、駐輪施設による都市再生を基本的なコンセプトとしています。
自転車は、自動車や電車と比べてはるかに環境負荷の小さいエコな乗り物であり、持続可能なまちとして中心市街地を活性化していく上で有用な次世代の交通インフラです。また、これまでの駐輪施設の多くは駐輪台数だけで語られてきましたが、本来、駐輪施設とは空港や駅などと同じく都市におけるターミナルであり、極めて公共性の高い空間であるはずです。そこで、人々が集まり行きかう駐輪施設を造ることが、まちの活性化につながると考えました。
施設コンセプトを実現すべく、CSTには数々の創意工夫がなされています。
CSTは、歩行者デッキによって取手駅と直結させることで、通勤・通学における末端交通としての自転車の利便性を向上するとともに、多くの人が行きかう都市空間として駐輪施設を再定義しました。
歩行者デッキと接続するCST
CSTは、機械式駐輪機と自走式駐輪機を併用したハイブリッド式の自転車駐車場(駐輪場)です。機械式駐輪機の格納庫を上空に浮かべることで、限られた空間により多くの自転車を収納できるようにするとともに、格納庫に至る昇降シャフトを透明のガラスで囲むことにより、入出庫(にゅうしゅっこ)の際の自転車の昇降の様子をドラマチックに見せています。
上空に浮かべた機械式駐輪機の格納庫
機械式駐輪機の昇降シャフトを上昇する自転車
CSTは、市民の憩いの場となる屋上広場をはじめ、ロッカールーム、公衆トイレ等の機能を併せ持ち、これまでの駐輪施設にはない高い公共性を備えています。
円形ベンチのある屋上広場
おむつ台も備えた多目的トイレ
CSTは、太陽光発電や雨水利用などを積極的に取り入れることにより、災害等の非常時にも機能する施設となっています。
機械式駐輪機の格納庫屋上に設置された太陽光パネル
雨水を利用しているロッカールーム屋上の緑化
平成26年4月にオープンして以来、多くの皆様にご利用いただいているCSTが、まちのシンボルとしての外観や優れた機能性、建設技術等を評価され、2014年度グッドデザイン賞、いばらきデザインセレクション2014(知事選定)、平成26年度全国建設技術協会賞を受賞しました。
グッドデザイン賞は、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する、総合的なデザインの推奨(すいしょう)制度です。その母体となったのは、1957年に通商産業省(現在の経済産業省)によって創設された「グッドデザイン商品選定制度(通称Gマーク制度)」であり、以来50年以上にわたって、暮らしと産業、そして社会全体を豊かにする「よいデザイン」を顕彰(けんしょう)し続けています。
2014年度(平成26年度)は、審査対象数3,601件の中から1,258件(茨城県内は12件)が受賞対象として選ばれました。
いばらきデザインセレクションは、茨城県と株式会社ひたちなかテクノセンターが主催する、茨城県の優れたデザインの商品や製品、空間や活動等を選定し、県内外にPRすることで、茨城県の産業イメージやブランド力を高める取り組みです。
2014年度(平成26年度)は応募総数110件の中から、CSTも受賞した知事選定として10点、選定として20点、奨励として6点が選ばれました。知事選定は、一般的な表彰制度でいうところの特選に相当します。
全国建設技術協会賞は、建設技術の活用並びに公共事業の進め方や運用の工夫等により、特出した成果の得られた、もしくは、特出した成果を得ようとする事業及び施策を選考し、これを実施した機関を表彰するものです。
平成26年度は「建築部門」のほか「道路部門」「河川部門」「都市部門」「住宅部門」「港湾部門」「調査研究等部門」と「東日本大震災に係る復旧・復興事業特別枠」の8部門に全329事業の応募があり、その中から77事業が受賞対象として選ばれました。CSTが受賞した「建築部門」においては、全国で3事業が受賞されています。
CSTの利用方法や料金などについては、「取手市営自転車駐車場」をご覧ください。
電話番号 0297-74-8196