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AI・市民・議会による委員会議事録作成から議会参加へ(令和3年8月)
8月26日にオンラインにより議会運営委員会を開催しました。これと同時進行で行われる会議録の初稿作成に、市内在住の高校生2人を含む11人がオンラインで編集及び会議参加し、議会への関心を高めることに繋げました。
市民参加で会議録作成
今回のAI・市民・議会による委員会議事録作成の取組には、取手第二中学校出身で市内在住の高校生2人も参加してくれました。今年度、議会事務局職員が県立藤代紫水高等学校の探求の授業に派遣依頼があり、そのご縁で藤代紫水高等学校に協力依頼し、これに応じてくれた福田脩斗(なおと)さん(2年生)と、その友人の千葉県立柏高等学校2年生の中川貴史(たかふみ)さんが市民リライターとして参加いただきました。福田さん、中川さんともに2年前には、取手市議会との協働事業「議会を知り・未来を語る事業」にも学校で参加。その時の様子も覚えていてくれました。
この他、市内在住・在勤で会議録作成に携わっているかたや、音声テック連携協定を取手市議会と取手市と結び、音声認識システムを提供している株式会社アドバンスト・メディア関係者など合計11人が議事録作成に参加しました。
取手市議会は、市民との意見交換会のほか取手第二中学校との協働事業などを行っています。しかし今回の取組は、「市民リライター」として会議録作成への参加ということで、議会への市民参加の第一歩が実現しました。(認識した文字を修正する作業を「リライト」と呼んでいます)
自宅等でパソコンからリライト作業をし会議録作成に参加する福田脩斗(なおと)さん
中川貴史(たかふみ)さん
会議録作成は音声認識テキストから
取手市議会では平成18年から、音声認識システムにより文字化されたデータをリライトして、会議録の初稿を作成しています。株式会社アドバンスト・メディアのこのAI技術を使ったスクライブアシストを用いて、令和3年には、リアルタイムで本会議などの発言文字を中継映像に載せる取組を試験的に行っています。議論の見える化や、聴覚障がいがあるかたの会議視聴の一助としています。
Zoom画面の右側に認識した文字が表示。
上記は認識した文字を拡大した画像。遡って文字記録を確認できる。
自宅からリライト
一方、同社のクラウド型音声文字起こしサービスを用いると、インターネット経由でどこからでも、会議音声のテキストをリアルタイムで修正作業を行うことができます。会議中継の音声から作成されたテキストのリライトを住民の皆さんとともに行うことで、住民参加の議会の形を模索することや、議会への関心を高めることにつなげたいと、今回の取組に繋げました。
委員会を休憩して発言「貴重な体験となった」
委員会を一度休憩し、オンライン会議アプリ「ZOOM」を通じて、参加いただいた市民リライターの皆さんから議会運営委員会の議論を聞いての感想やリライトした感想などを述べてもらいました。「市議会の会議をじっくりと聞くよい機会となった」「市民のための議論がされていることが分かった」「取組の課題も見えてきた」「コロナの問題を集中してやることはいいと思う」など多くの感想をいただきました。
議会運営委員と市民リライターがズーム上で意見交換
高校生リライターに議運委員や議会事務局職員がインタビュー
(質問)今回、市民リライターとして協力いただいた経緯は?
- 福田さん 高校の先生から話があり、議会や市役所に興味があって参加しました。
- 中川さん パソコンなどの機器が好きで、AIにも興味があり、福田君からの誘いで参加しました。
(質問)二人とも取手二中卒業生とのこと。3年生のときの「議会を知り・未来を語る」事業覚えてる?あの時の記憶は?
- 福田さん 覚えています。楽しかった記憶です。
- 中川さん 教室の後ろの席でグループワークしながら議員さんと話をした記憶があります。
(質問)今日の感想は?
- 福田さん 議事録をつくることにかかわることや発言することで議会に対する理解も深まるのでとてもよい体験でした。
- 中川さん 議会について興味が湧き、政治や社会情勢などに関心を持つきっかけとなりました。
(質問)今日の議会運営委員会の話し合いを聞いていての感想は?
- 福田さん 新型コロナウイルス感染症の問題を集中して議論する議会の運営がされることはよいと思う。
- 中川さん どんな議論がされ、どんなことが決まっていくのか見ていきたい。
市民リライターアンケート結果
参加いただいた市民リライターの皆さんに事業後にアンケートの御協力をいただきました。その主な集計結果は次のとおりです。全文はPDFファイルをご参照願います。
(質問)リライト作業を実施した感想は?
- とてもよかった 6
- よかった 4
- ふつう 0
- 悪かった 0
- とても悪かった 0
(質問)その理由は?
「とてもよかった」と回答したかた
- 文章を目で見てよく理解出来たから
- 認識率も高く、作業人数にも余裕があったため、落ち着いて作業することができた。
- 認識率が高く修正の作業負担が少なかったため。
- 沢山の人で協力して作業しているのが視覚的に分かるから。
- 議会について興味が湧き、政治や社会情勢に興味が湧くきっかけになった。
- 議会に市民として参加できるから。
「よかった」と回答したかた
- 視覚的に会議の内容を追うことができる。
- 人数も足りていて、適度な量だったので、焦らずに作業ができました。
- リライターの皆様がとても積極的に参加していたと思います。
- 初めてリアルタイムでリライト作業をすることができたため。また編集者の人数も多かったので、慌てることなく編集作業に集中できたため。
(質問)議会の議事録作成に高校生や住民が参加して作成することは、どう感じますか?
- とてもよい 8
- よい 1
- ふつう 1
- 悪い 0
- とても悪い 0
(質問)その理由は?
「とてもよい」と回答したかた
- 若い世代から政治に関心を持つきっかけになったり、高校生と大人が一緒に作り上げていくことはよいことと考えるから。
- 市民が直接的に議会に参加できるといった点でとても効果的な取組みだなと感じたため。また市民が参加することで当事者意識を持つことができるのではないかと感じたため。
- 地域社会への参画意識が高まるから。
- 住民が行政の意思決定の過程を知ることができるから。
- 住民が直接議会に関わる機会はなかなかないので、関心を持つきっかけとなると思う。実際に議事録作成をするに当たっては、一般市民が聞き慣れない行政用語への対応が課題だと感じる。
- 自分の住んでいる地域の政治に触れる貴重な経験ができ、政治参加意識が高まると思います。
- リライト作業への関心も深まり、また議会に対する理解も深まるのでとても良い体験だと思った。
- ただ聞くよりも作業しながら聞く方が一石二鳥に感じる。
「よい」と回答したかた
- 非常によいと思います。ただ、作業に集中してしまうと話合い全体の内容把握が難しくなるので、人数はある程度多いほうがいいと思います。
「ふつう」と回答したかた
- 体験としては凄くいいものだが、大人のかたとの作業ではあまりついて行けなかった。
(質問)Zoomで同時に参加していましたが、リライト作業をしながら、委員会の議論の内容は聞けましたか?
- よく聞くことができた 0
- 聞くことができた 3
- ふつう 2
- あまり聞くことができなかった 2
- 全く聞くことができなかった 3
(質問)委員会の議論を聞いた感想は?
- 想像よりも、淡々と会議が進んでいた。
- 新型コロナウィルスの事や市民の人の事をしっかりと議論していて、とても見ていて楽しかった。
- 議会が身近に感じることができたので、小学生などの子どもたち世代にも見てもらうのもいいのではと思いました。
- 集中議論等、今後の議会の動きに注目したいと感じました。
- 議員さん間で活発に意見が出ていたと感じた。
- 聞き慣れていない分、聞けば聞くほど関心が高まるような気持ちになった。
- 今回は端末が1つだったためリライト作業をしながらZoom音声を聴くことはできませんでした。コロナへの自治体の取り組みというところでコロナ対策に対する国や各自治体の対応についてはニュースなどで毎日のように確認しているのですが、このように議論されているところを実際にリアルタイム聞いて、今回は取手市がどのような対策をされているか、またどのような議論がされてるのかというところを実際に参加して、知ることができてとてもいい機会となりました。
- 議論の展開を聞くことで、取手市の方針や議員の方々の考え方を知ることができて関心を持つことができた。
- コロナで議会もいろいろと対応されていることがわかり良かった。
- 修正作業に集中しており、議論を聞くことができなかった。
PDFファイルなどは音声読み上げソフト等で正しく読み上げられない場合があります。必要に応じてお電話等で個別に対応させていただきますのでご連絡ください。
リライターアンケート集計結果(PDF:243KB)(別ウィンドウで開きます)
委員会の映像配信
上記の委員会の映像は、取手市議会公式YouTubeサイトで映像配信を行っています。次のリンクから会議の様子をご覧ください
Youtube「取手市議会公式チャンネル」(外部リンク)(別ウィンドウで開きます)