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更新日:2025年1月22日

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【取材】取手金融団幹事行(みずほ銀行 取手支店)

今回は、みずほ銀行取手支店にお邪魔して、ライフプランについてお話を伺いました。取材を受けてくださった個人担当部長の大高美穂さん(「高」の字は正式にははしごだか))、ライフプランアドバイザーの道久(みちひさ)真由さんは、それぞれファイナンシャル・プランナーの資格を持ち、日々ライフプランのアドバイスなどをされています。

椅子に座っている女性4名がこちらをみている

写真:取材の様子

ライフプランの相談が増えている理由は?

ライフプランアドバイザーとはどういう仕事ですか?

ライフイベント(人生で起こり得る大きなイベント)を想定し、目標に沿って働き方や暮らし方を計画的に考えるお手伝いをします。FP(ファイナンシャル・プランナー)の資格を持っていますので、主に金融の面からアドバイスをしています。

ライフプランに関する相談は増えているのでしょうか?

かつて銀行は預金中心でしたが、1998年から投資信託を、2002年からは生命保険も扱えるようになりました。これらの規制改革に伴い、運用に関して幅広く相談を受けるようになりました。

NISA(ニーサ)をきっかけに、問合せが増えたと聞きましたが?

そうですね。「老後2000万円問題」というのが話題になり、老後の具体的な備えに対する問い合わせが多くなりました。

やはり、定年が近い層からの問い合わせが多いのでしょうか?

新NISA(しんニーサ)は時間をかけて投資するものとか、ある程度若くなければいけないのではないかと考えるお客さまもいらっしゃいますが、人生100年、120年という視点に立てば、60歳からでも遅いということはなく、その年代のお客さまからの問い合わせも多くなっています。

20代から40代までの若い層からの問い合わせはいかがですか?

若い世代はご自身で調べてNISA(ニーサ)を活用するかたも多いようですが、運用を身近でしてこられなかったかたが具体的な話を聞きにこられるケースも増えています。

より具体的な話、専門的な内容になると、ネットなどからの情報では間に合わないということでしょうか?

そうですね。電話やメールではどう問い合わせすれば良いかわからないということで、直接、来店されるお客さまもいらっしゃいます。対面で話すほうが安心感があるという理由で、ネットではなく、対面の窓口を希望されることもあります。

生命保険を取り扱うようになり、子育て世代が子どもの将来のために相談されることも増えたのではないですか?

はい。学資保険の運用利回りが下がった頃から、学資保険に代わる方法についてお問い合わせを受けることもあります。

まずは現状把握から始めよう

ライフプランについて相談する上でのアドバイスはありますか?

まずは現状を把握することです。今どれくらい貯蓄があるのか、予定されているイベントにどれくらい費用がかかるのかを把握する。その上で、どうするのがベストなのかを考えていきます。

ある程度、ライフイベントを計画して、そのために何をどう準備したら良いのかを考えるということですか?

はい。現在の自分の収入や資産に対して、今後どれくらい資金が必要になってくるか、その差を把握し、どう埋めるかを考えるということです。

ライフプランは自分だけで作れますか?

作れます。様々なサポートツールも出ています。たとえば、金融庁のホームページには質問に答えながら作成するツールがあります(ライフプランシミュレーターといいます)。当行でも、お客さまのお話を伺いながらタブレットを使って入力し、ご希望があれば出力してお渡しすることもできます。

ライフプランシミュレーター(金融庁)(外部リンク)(別ウィンドウで開きます)

モデルプランなどはありますか?

はい。当行ではライフデザインナビゲーションというものをご用意しております。年齢、収入、将来やりたいことを入力すると、平均的にどれくらいお金が必要になるかが表示され、ご自身の現状や予定を反映したグラフも作れます。実際に数字やグラフで見ることで、具体的なイメージを持てます。

相談するにしても、ライフプランを自分で作るにしても、何歳になったらどうしたい、どうなりたいというイメージを描いたほうが良いということですね。

ある程度、今後やりたいことなどを考えておくと良いですね。

ライフプランを作るメリットは?

相談するきっかけにはどのようなものがありますか?

ご自分の生活の大きな変換点、結婚や出産などのライフイベントをきっかけにして、相談にこられるお客さまが多い印象です。一方で、定期預金の満期や金利が変わった際に、こちらからお客さまのご要望や資金的な問題をお聞きして、解決策をご提案させていただくということもあります。

ご自身でライフプランを考えてくる人はかなり意識が高い人でしょうか?

定年退職や年金の受給が始まる年代では、会社から定年後の生活設計について説明を受けたり、終活で資産の残しかたを考えていたりと、より現実的、具体的な相談内容を持っている傾向があります。

具体的なライフイベントを予定していたり、現実問題として必要性を感じている人以外でも、ライフプランを作るメリットはありますか?

基本的には、自分が将来どうなりたいか、何をしたいかを実現するためのものです。たとえば、毎年、海外旅行をしたい、月1回は友達と贅沢なランチをしたい、定期的に家族で温泉に行きたいなど、それぞれに夢や計画があると思います。では、「それらを実現するために必要なお金をどうしていこうか」ということからプランニングが始まります。大きな意味ではそれもライフプランです。

あまり大げさに考えず、まずは身近な夢の実現のために計画することがライフプランにつながるということですね。行き当たりばったりではなく、大切な事について準備や計画することが重要だと。

誰でも旅行などはあらかじめ計画しますよね。だいたいの予算を見積もって、じゃあ今からこれくらい貯めていこうという風に逆算するんじゃないでしょうか。人生についても、今後や将来の大きな夢やかなえたい事を挙げていけば、それに伴う資金をどうするか(計画)を立てやすくなります。

なるほど。逆算というのがキーポイントですね。

皆さん夢があると思いますので、夢をどう叶えていくのか考えるということです。

夢を叶える計画と考えると、ライフプランを前向きに作ることができそうですね。逆に、良くない出来事、たとえば病気になることなど、できれば悪いことは考えたくないですが、ある程度はそういう出来事もプランに入れたほうが良いのではないですか?

その通りですね。そうなった場合にどれくらいお金がかかるんだろうという情報をあらかじめ持っていれば、備えることができます。不安だからと必要以上に保険に入られているかたもいますので、自分が病気になったときにどうしたいのか、たとえば入院するときに個室に入りたいのか、大部屋にするのか、自分の希望に合う必要額の目安を持っておくと良いでしょう。そうすれば、必要に応じたプランニングができます。

ライフプランは定期的に見直す必要はありますか?

家族が増えれば、必要な収入も変わってきます。そういう変化のあったタイミングで見直しをすれば良いでしょう。当初計画していたほど貯蓄できていないなど、計画と現実に差が生じた場合にも見直しを検討したり、ご相談いただければと思います。

資料をもとに分かりやすく説明する道久(みちひさ)さん

まとめ

今回、取材を受けていただいたお二人は、ファイナンシャル・プランナーの資格を個人で取得され、年金や保険、運用相談、税制、住宅ローン、相続など「くらしとお金」に関する知識をもとに相談に応じるお仕事をされています。相談に訪れる年代層は近年ライフスタイルの多様化に伴い幅広く、人生の節目や夢や目的の実現に向けての相談などに利用されるようになってきました。特に急激な物価の上昇など家計の収支に不安を感じている年金世代には固定費の見直しや運用ポイントを、これから様々なライフイベントを迎える現役世代には支出のイメージを持ち計画的に準備していけるようなアドバイスをしているそうです。銀行ならではの運用商品があるのでそれぞれの人に合わせた方法を勧めています、とのことでした。

ライフプランは、これからの自分の人生を楽しむための設計書という位置づけで、それに伴う経費や将来の年金などの不安を減らすために必要です。大きな夢や計画を立てた時、将来を考えた時に想うことを言語化し、目に見えるようにすることで計画が立てやすくなったり、明確な資料となったりします。そのためにはまず現状把握が大切です。またその時点で立てたプランを、健康診断のように定期的に確認し、軌道修正することも必要です。ライフプランは個人でも作成可能なのでインタビューでも触れられていたサポートツールなどを利用してみると良いかもしれません。

なんとなく不安と感じているかたはこの機会にぜひ家族で考え、行動してみてはいかがでしょうか。

このページは、以下のSDGsのゴールと関連しています。

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