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更新日:2025年1月22日

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【取材】取手市立六郷小学校(5年生 家庭科の授業)

全国どこの学校でも一定水準の教育が保てるように文部科学省が定めた教育課程(カリキュラム)が、「学習指導要領」です。子供たちの教科書や時間割はこれを基に作られています。今の学習指導要領では、「何を学ぶか」だけでなく、「どう学ぶか」も重視されています。「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」(2017年改訂の学習指導要領より)の視点を大切にしています。

今回「ライフプラン」に即した授業を参観しました。実際の教室でどのような授業(金融教育)が行われているのか、報告します。

六郷小学校への取材写真(紙面掲載用)

5年生 家庭科「収支のバランス」

令和6年9月24日(火曜日)に、取手市立六郷小学校(横田博江(ひろえ)校長)での授業を参観しました。5年1組担任の武藤 俊(しゅん)先生と13人(男子10人、女子3人、当日欠席3人)の児童が、「お金の使いかたを考えよう」というテーマで家庭科の授業に取り組みました。

「お金・時間とも無限にあるわけでない」「だからこそ、満足いく人生を送るためにはお金の使いかたが大切」と板書します。そこで武藤先生が「日本で1番入園者が多い遊園地はどこ?」と問いかけます。

六郷小学校5年生家庭科の授業で先生の問いかけに手を上げる生徒たちの様子

先生が「お金の使いかた計画、遊園地に行こう!」と課題を板書し、「5000円の予算で何を買うか、自分で考えてみよう」と展開します。児童は机に置かれた一人ひとりのタブレット端末に向かい、自分の買いたいお土産や食べたい食事の値段をホームページから検索し、あらかじめ上限5000円と設定されたエクセルの表に金額を入力していきます。児童からは「カチューシャの値段が高い」「5000円、すぐ超えそう」などの声があがります。

写真は、タブレットでの調べ物学習に夢中になる子どもたち

生徒がタブレットで調べ物学習を行っている

しっかりタイピングができていました。

生徒がタブレット端末に入力をしている

タブレットを使いグループワークで発表する子どもたち

生徒がタブレット端末を使ったグループワークで発表している

男子生徒4名がタブレットをみている

授業のポイント

児童がタブレット端末への入力を終えたころ、次の2点の設問が提示されます。

  1. 計画の中で大切にしたこと
  2. 計画を立てて思ったこと、考えたこと

時間の都合上、上記の2点は宿題となりました。

児童の意見

後日、提出された児童の意見(要約)は次のとおりです。

質問1 計画の中で大切にしたこと
  • どうしたら自分と家族が一番楽しく喜べるかを考えて計画を立てました。
  • まずは自分が欲しいものをしっかりと決めて、食べ物を安いほうに変えたりしました。
  • ご飯が足りなかったらいやだけど、節約したいから量が多くて安いものを選びました。家族のお土産も一個はほしかったです。
質問2 計画を立てて思ったこと、考えたこと
  • お金の使いかたは悩むけど、勉強してお金の使いかたがわかってよかったです。
  • 帽子だけでも3000円もするから、考えることが難しかったけど、これもいいな、と考えることが楽しかったです。
  • ママと行ったときは、おねだりばっかりしてたけど自分が考えて買うと思ったらめちゃくちゃ高かった。でもお金の使いかたについて考えられたと思う。

保護者の意見

保護者の意見(抜粋)は次のとおりです。

  • 限られた予算の中で、お金を使うことの難しさがわかるとてもいい学習になったと思います。普段から計画的にお金を使うことを意識させていきたいと思います。
  • この学習を通して、決められた予算の中で目的を考えながらお金を使うことの難しさを実感できたようです。この授業を通して、お金の大切さや計画的に使うことの良さについて気付き、今後活用できるようにしてほしいと思います。
  • お金の使いかたを考える良い機会を与えていただきありがとうございます。クラスのみんなと学習することで、考えかたの幅も広がり楽しく学習できたと思います。家庭でもお金の使いかたについて話し合いたいと思います。

授業の最後に「自分が幸せになるために、お金の使いかた、買うもの、買わないもののバランスが大切だ」と結びました。

モニターを指示棒で指してる六郷小学校の武藤俊(しゅん)先生

授業終了後、数名の児童に今日の授業の感想を聞いてみました。「楽しかった」、「これからのお金の使いかたに役立った」などと楽しそうに話していたのが印象的でした。

授業後、取材を行った市民編集員からの質問に答える子どもたち

まとめ

今回の授業は家庭科「収支のバランス」の中でおこないました。授業終了後、横田校長先生、教頭の深澤陽子先生、授業者の武藤先生と私たち編集協力員との意見交換会が設けられました。

椅子に座っている大人4名が話し合いを行っている

  • 今回のお金の使いかたを通して学んだことを、来年、6年生で行く修学旅行(鎌倉と箱根)への取り組みにつなげたい。
  • 今回は、現金を使っての見えるお金の体験でしたが、クレジットカード、電子マネー、スマホ課金など、様々なお金にまつわる正しい知識を、教えていく必要がある。
  • 限られた予算の中で有意義にお金を使うことの大切さが分かった。このことは大人も同じだ。
  • 子供たちは、物の値段を知らないので、金銭感覚がまだ弱い。この値段なら買うのを止めようかななどと、慎重に考える習慣も次第に身につく。

取材に応じていただいた武藤先生と深澤教頭先生が並んでいる

取材に応じていただいた武藤俊(しゅん)先生(写真左)と深澤陽子教頭先生(写真右)

御協力ありがとうございました。

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