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このページでは、小中学校に通うお子様とその保護者の皆様に向けて、家庭での食育に役立つ情報を配信していきます。お子様のいるご家庭は一緒にご覧いただき、ご家庭での食育にお役立てください。
日本は南北に長く、春・夏・秋・冬の四季があり、季節ごとに旬の農産物や水産物などがあります。これらの食べ物をおいしくいただくための知恵が、食品や料理を通して伝えられています。
日本食によく使われる食材
(画像の出典は、文部科学省ホームページ内の「小学生用食育教材「たのしい食事つながる食育」(平成28年2月)」)
私たちの食生活に欠かせない調味料には、しょうゆとみそがあります。このしょうゆとみそは大豆をおもな材料とし、小麦や米、塩などを加えて作ります。日本各地で作られるしょうゆとみそは、地域によって作りかたや、味、色、香りに違いがあります。
日本食に使われる「だし」やみそ・しょうゆなどの食材
(画像の出典は、「茨城県の特色を活かした食に関する副読本」)
みそしるは、和食を語るために欠かせないものです。豆腐やわかめ、野菜などを入れたみそしるは、ごはんを食べやすくするとともに、いろいろな栄養素を補ってくれます。
みそしるや煮物、焼き魚などの和食
(画像の出典は、文部科学省ホームページ内の「小学生用食育教材「たのしい食事つながる食育」(平成28年2月)」)
だしの「うま味」は、明治時代に日本人の「池田菊苗(いけだ・きくなえ)」博士が昆布のだしからグルタミン酸を発見し、「うま味」と名付けました。イノシン酸などのうま味成分も日本人によって発見され、甘み・塩味・酸味・苦みと並ぶ5つの基本味のひとつとして世界でも認められています。英語でもそのまま「umami(うまみ)」と表現します。
また、うま味で油や食塩が少なくておいしい料理になります。料理にうま味を上手に取り入れましょう。
日本は南北に長く、それぞれの地域に祭りや行事が伝わっていて、四季折々の自然から生み出される食材を使って季節の節目や祝い事に食べられている行事食があります。
例えば、一年の始まりを祝う正月に食べる雑煮には、だしの素材や味付け、もちの形、具の種類など地域や家庭によってもさまざまです。みなさんの家庭で食べる雑煮や各地の行事食について調べてみましょう。
日本各地の雑煮
(画像の出典は、文部科学省ホームページ内の「小学生用食育教材「たのしい食事つながる食育」(平成28年2月)」)
郷土料理は、各地域の産物を上手に活用して、風土にあった食べ物として作られ、食べられてきました。そして歴史や文化、あるいは食生活とともに受けつがれています。
お茶は、日本の家庭で伝統的に飲まれてきました。日本では、「せん茶」が多く飲まれています。その他にも、「ほうじ茶」、「玄米茶」、「抹茶」などの種類があります。
3種類のお茶
(画像の出典は、文部科学省ホームページ内の「小学生用食育教材「たのしい食事つながる食育」(平成28年2月)」)
和食は、四季や地理的な多様性による「新鮮で多様な食材の使用」、「自然の美しさを表した盛りつけ」などといった特色を有しています。日本人が基礎としている「自然の尊重」という精神にのっとり、正月や田植え、収穫祭のような年中行事と密接に関係し、家族や地域のコミュニティのメンバーとの結びつきを強めるという社会的習慣であることが認められ、ユネスコ無形文化遺産に「和食; 日本の伝統的な食文化」として登録されました。
11月24日は、一般社団法人和食文化国民会議が定める「和食の日」です。この日を機に、和食を味わい、その魅力を感じ、これからの日本の食文化について考えてみませんか